人事労務の専門家として 「人」 が十分に能力を発揮できるようベストを尽くします。

厚生年金3号被保険者

本日の一部の新聞では一面を飾っていますね。

厚生労働省が2012年度から厚生年金3号被保険者(厚生年金被保険者の

被扶養配偶者)について制度を見直す方針とのこと。

どの様に見直すのかといいますと一言で言ってしまえば「被保険者の保険料額は

変わらないけども、その保険料の半分は被扶養配偶者が支払ったものと見なす」と

いうことです。つまり3号被保険者が年金保険料及び健康保険料を支払う必要が

ないという部分では根本的には変わらないということです。


3号被保険者制度については長年様々な議論が交わされ、それぞれの立場において

それぞれの意見があり、その中でも個人事業主様の配偶者や被扶養にならず

働いている配偶者からは保険料負担の部分と将来の年金給付について不公平である

という意見が出されてきました。

厚生労働省としては不公平であると批判を受けている部分について

対処することが必要とし、このような対策をとることにしたようです。

しかし根本的な部分が変わらないだけでなく、場合によっては3号被保険者の

方々も損をする場合があるのが実態です。

それはどの様な場合かと言いますと被保険者が亡くなった場合に支給される

遺族厚生年金の支給額が減ってしまう可能性があると言う点です。

遺族厚生年金は被保険者が亡くなった時点での被保険者期間で計算した

老齢厚生年金額の3/4が支給されます。

しかし保険料を折半したと見なすとした場合、3/4を支払うのはおかしいことになり

被保険者が負担したと見なされる部分、つまり年金額の1/2にしなければ不公平に

なってしまいます。


ということは今回の見直しは3号の方々にしても、それ以外の方々にしても

問題の根本的な解決には繋がらないと感じるのではないでしょうか。

一方で厚生労働省は現在の3号被保険者制度の見直しそのものは難しいと

しており、今後どの様にしていくのか、不透明なままです。