人事労務の専門家として 「人」 が十分に能力を発揮できるようベストを尽くします。

技術革新とこころの問題

前回の続きになりますが、9月1日に厚生労働省が公表した調査結果に

よりますと、平成22年度において1ヶ月以上の長期間に渡り

こころの問題で休職中の従業員がいると回答した事業所の割合は

平均で6%近くに上っており、この数字は前回の調査の2倍以上となっています。

もちろん「いる」と答えた事業所の割合は事業規模が大きくなるほど

高くなりますが、従業員数が50人~99人の中規模企業においても

11%となっておりまさにストレス時代ともいうべき社会になりつつあります。


その背景には様々な要素がありますが、その中でも要素注目されているのが

産業・経済の構造変化です。

ほぼ全ての業界において技術革新がとても速いスピードで進んでおり

その技術の進歩に着いていくことが多くの従業員にとって身体的にも

精神的にも負担になってきているというのです。

しかし、企業側としては生き残っていくために技術やサービスの向上を

図っていくことは必要であり、そのバランスをどの様にとっていくのか。

そこが重要になってきているのではないでしょうか。


また国による調査によりますと「仕事に強い不安や悩み、ストレスを感じる」

と答えた労働者は2007年度においては58%と過半数を超えており

その原因の1位は「職場の人間関係」となっています。

日本経済の先行きの見えなさが人間関係にも現れてきているのでしょう。


今回の調査は22年度のものですので

来年に公表されるものでは震災や先日の強い台風の被害などの影響が

本格的に現れてくると思います。

厚生労働省や各種公的機関はメンタルヘルス対策に力を入れていますが

人のこころとは目に見えないものであり、また100人いれば100通りの

悩みやこころの問題があるものです。

うつ病は近年の調査で脳内物質との関係が分かってきており

投薬治療とカウンセリングを併用することで改善される可能性が

高いと言われています。

つまりいわゆる「心の持ちよう」だけではないのです。

もし今何か強い不安や心の不調を感じるようでしたら

ためらうことなく医療機関へ相談してみてください。