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労働基準法と労働契約

労働基準法という法律は業種が何であれ1人でも従業員を

雇用している事業所では守らなければならない法律です。

ということは労働契約をしている人を守るためのものとも言えます。

また労働法というものは実質・実態を見て判断されるものですので

仮に所謂「労働契約書」等に署名や捺印をしていなかったとしても

実態として労働者と認められれば、当然に適用されるものとなります。


それでは雇用契約を結ぶ前、例えば内定が出る前の人には

労基法は適用されるのでしょうか?

過去の判例を見てみると「適用はされない」と言えます。

これは有名なM事件の最高裁判決によってそのような判断が下されています。

このM事件とは、当時大学生であった原告人が会社の面接において事実とは

異なることを言い、それが発覚し内定がもらえなかったという事件です。

原告はこれを労基法上の「国籍、信条、社会的身分で差別をしてはならない」と

いうものに反するとして裁判を起こしましたが、最高裁は労基法はあくまでも

労働契約締結後に有効となるものであるとして訴えを退けました。

ということは内定を出し雇用契約も結んだ後、会社側が法律に違反する恐れのある

行為をした場合は労基法が適用される可能性があるとも言えます。


近年は不況の影響もあり、新卒者の内定取消しが行われることがしばしばあり

社会問題になっています。

このような法律上の問題に発展しないよう、慎重に判断することが必要です。