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震災と内定取消し

厚生労働省は震災発生日から2ヶ月間に

内定を取消された新卒者数を発表しました。

その数は300人を越えています。

その過半数は被災地である福島県、岩手県及び宮城県でありましたが

その他の地域においても約半数を占めており

今回の地震、津波及び原発事故の影響がとても大きいことが分かります。

また今回の震災により入社時期を延期した事業所も200事業所を越えており、

場合によっては内定取消しを受ける新卒者が今後増える可能性も

拭い切れません。


厚生労働省は各種の助成金を活用し何とか内定取消しを回避するよう

求めてはいますが、現実として津波や地震により事業所が多大な被害を

受けた場合や原発事故により避難を余儀なくされた場合に

どの様に雇用を確保すればよいのでしょうか?

助成金だけでは難しい場合も多々あるのでは?


また今回の震災のような天災事変が発生した場合で

事業所が多大な被害にあった場合は賃金の支払義務は

どうなるのでしょう?

現在の労働基準法ではたとえ事業所が天災事変により

被災した場合であっても賃金支払義務は免れることはできません。

従ってもし被災したことにより事業の継続が難しくなり

休業した場合は休業1日当たり平均賃金の60%以上の

休業手当を支払う義務が発生するのです。

もし雇用調整助成金の支給を受ければ2/3までは

助成されますが、残りの1/3は事業主様負担となります。

今回のような状況ではその1/3を支払うことは事業主様にとって

とても大きな負担となるのではないでしょうか?


こういう時こそ国の援助が必要だと思います。

また阪神淡路大震災の際には震災が発生した年より

それ以降の年の方が経済的な影響が大きかったことが

分かっています。

もし国が被災した企業に何らかの援助や助成を行うのであれば

1年だけではなく少なくとも数年間は継続できる制度を作る必要が

あると思います。